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ハレアカラ登山(2013年)




 11年前(2002年)に初めてハレアカラへ上ったが、山頂はスッポリ雲の中。周りの景色は何も見えなかった。分かったことはビジター・センターがあり、その横に登れる小高い山があった。そして駐車場の横に銀剣草が1つ生えていたこと。当時は予備知識が無く、山頂にクレーター群があることを知らなかった。

 その後2度マウイ島へ行ったが、山頂へ行くことは出来なかった。そこで今回(2013年)の最大のテーマはハレアカラ登山である。どうしてもこの目でクレーターを見たい。

 左の写真は登山前日のハレアカラだが、中腹に雲がかかっているものの、山頂は綺麗に見えている。明日もこうならいいのだが。



 午後になると山頂は曇ったり霧が出るので、上るなら午前中がお勧めとガイドブックに書いてあった。早目に朝食を済ませてホテルを出発したが、カアナパリからはハレアカラが見えない。山頂の様子が分からないのである。

 ラハイナを過ぎてマアラエアへ行く途中、ようやくハレアカラが見えた。「あっ!山頂までスッポリ雲の中だ」 昨日見た状態とは明らかに違うため不安が広がる。しかしサニーさん曰く、「とにかく行くしかない」 その言葉を信じて行くことに決めた。

 クラを過ぎて、いよいよハレアカラへ向けクネクネ道を登り始める。やがて雲の中へ入ったようで、雨が降ってきた。視界が悪いので、ヘッドライトを点けて進む。しかし、行けども行けども雲の中。だんだん不安になってきたが、それでも期待して行くしかない。

 すると突然雲の中から脱け出し、眩しいくらいの青空。どうやら雲の上へ出たようだ。下を見れば雲海だが、山頂はハッキリと見えている。心のモヤモヤが晴れ、急に心が弾んだ。 



 私達は頂上付近に銀剣草があることを知っているので、頂上が近くなった頃ゆり吉が道路脇を注視していた。やがて「あったー、銀色のものが」とゆり吉。しかし車を停めるスペースがなかなか見つからない。

 ようやく車を停めて斜面をかけ登ると、「あった、あった」 ところが周りを見るとあっちにも、いやこっちにも。こんなにたくさんあるとは思わなかった。中には花が咲いているものまであって、もう興奮しっぱなし。どれを写真に撮ろうか悩んでしまうほどだった。
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 銀剣草の写真撮影を終え、いよいよ頂上を目指す。駐車場に車を停めてビジターセンターへ行ってみると、「わーお!ここは火星?」 長年憧れ続けてきた風景が目の前に広がった。



 11年前は予習もせずに行き、また霧で視界が悪かった。そのためクレーターがあることすら知らなかったし、もちろん気付きもしなかった。その後知ってからは、どうしてもこの目で見たいと思い続けてきた。

 「これは凄い!」 実際に火星に行ったわけではないが、SF映画などで見る風景と似ている。それもそのはず、「2001年宇宙の旅」はここで撮影が行われた。

 クレーターの円周が33.8km、東西12km、南北4km。ずーっと先の方には雲がかかり、全体は見えなかったが、この数字ほど広くは感じなかった。クレーターの中には大小11個の火口丘があり、これが異星の表面のような雰囲気を演出している。今までに見たことがない、自然が造りだした絶景である。
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 クレーター内にはトレイルコースがあり、ショートコースから1泊2日のコースまである。実際に歩いている人がいたが、楽しそうだった。次にまた来ることがあれば、トレッキングにチャレンジしたいと思う。そして火口丘を間近で見てみたいし、登れるものなら火口丘の上に登ってみたい。



 ビジターセンターの横には小高い山がある。11年前も登ったが、その時は霧で周りの風景は見えなかった。今までこの山を「レッド・ヒル」だと思っていたので、早速頂上へ登ってみることにした。

 「なるほど、頂上はこうなっていたんだ」 石がゴロゴロあって歩きにくい。そしてビジターセンターより高い場所からクレーター群を眺めると、先ほどより雲が増え、こちらに迫って来たようだ。いや、高い場所から見るので、そのように見えたのかもしれない。
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 クレータとは反対側にもう一つ山がある。駐車場からも見ていたが、高さはよく分からない。こちらは11年前には全く気付かなかった。

 しかしここから見ると、あちらの山の方が高く見える。この山の頂上がハレアカラの最高地点だと思っていたが、それは間違いだった。「よし、行ってみよう」


 歩くにはやや遠いので車で移動すると、驚いたことに駐車場の真ん中に銀剣草が生えていた。それもたくさん。恐らくこれは自然のものではなく、人工的に植えた銀剣草畑ではないだろうか。ビジターセンターの駐車場の周りでは、2〜3の銀剣草を見ることが出来る。しかしこれだけ多くの銀剣草が密集していると、感動せずにはいられない。みんな写真を撮りまくっていた。

 そして駐車場の横の一段高い場所に建物がある。行ってみよう。
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 建物の中へ入ってみると、壁にパネルが貼ってあった。なんと、ここが「レッド・ヒル」と書かれている。ハレアカラの最高地点はまさにここで、先ほど登った小山ではないことがはっきりと分かった。

 確かに間違えていた小山は石がゴロゴロしていて、レッド・ヒルの名前に相応しくない。こちらは見たまま、赤土の丘である。



 ハレアカラの山頂からは、ハワイ島のマウナ・ケアとマウナ・ロアが見える。9年前にマウナ・ケアからハレアカラを見たことを思い出したが、今度は逆にハワイ島の山々を見ることが出来た。

 ここハレアカラ山頂にも天体観測所があり、観測が行なわれている。かつて日本の観測所もあったらしいが、今は南米の5000mの高地へ移転したとのこと。

 またサニーさんに教えてもらったが、ハレアカラ山頂でも雪が降るとのこと。マウナ・ケアは有名だが、ハレアカラに雪が降るとは知らなかった。



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